歯がゆくも愛おしい、娘の入学式。

昨日は娘の入学式でした。

朝ご飯のときは普段通りだったのに、「そろそろ着替えようね〜」と出かける30分前くらいに声をかけたあたりから何だか様子が変。

ブラウスが変になった、タイツは寒い、リボンがつけられない、、、とひとつひとつに大騒ぎ。

着替え終わったあと「ピンどめしたい」と言うのでつけてあげたのだけど、前髪がそんなに長くないので娘がつけたい位置にはピンをつけられなくて、そのあたりからメソメソ。

「にゅうがくしき、いきたくない!」「おうちにいる!」と、とうとう泣き出してしまいました。

先月の卒園式の時も、極度のプレッシャーと緊張で集合写真の前に泣き始めてしまい、式中もずっと斜め下を凝視するように固まっていたのでした。

「卒園式のときみたいな気持ちになっちゃったの?」とたずねると、コクッとうなずきます。

こういうとき、なんて声をかけるのが「正解」なのか、とても迷います。

「なにメソメソしてんの!もう遅刻しちゃうじゃない。行くよ!」、、、とたたみかけたくなる気持ちをぐっと抑えて、「ママはみこちゃんの入学式、とっても楽しみにしてたんだ。今日はなにも難しいことしなくていいから。ただ座ってられたら合格だよ」そんな風に声をかけました。

こまかいやり取りは忘れてしまいましたが、そのうち、「いきたくないきもちなんだけど、いく」と言ってくれて、やっと家をでることができました。

学校へ着くまでも気分の浮き沈みがあり、「いきたいきもちがこのくらい(両手で10センチ幅くらいを作って)でてきたよ」なんて言っていたのに、学校に着いて、人の多さとざわざわそわそわした雰囲気にまた涙が出てきてしまいました。

子どもたちは教室へ、保護者は体育館へ。最後に見た顔は涙顔でした。

娘のことをよく知る保育園仲間も、どうしたの?あー、いつもの感じね。といった風に受け止めてくれて、娘のことを理解してくれる人がいるというだけで私はすこし気持ちが軽くなりました。

そして、式がはじまり一年生の入場。

なにがキッカケに気持ちを切り替えたのか、入場してきた娘の表情はやわらかく、私を見つけると笑顔で手を振る余裕まで見せてくれました。

娘が大きく一歩、外の世界へ踏み出した瞬間でした。

娘は一見社交的で、堂々としていて、細かいことは気にしないように周りからは受け取られがちですが、生真面目で繊細なところも持っています。

とにかくなんでも一生懸命やろう、やらなきゃ!という気持ちが強いので、自分に過度の(私から見れば)プレッシャーをかけてしまうことがあります。

そのどうしようもなさが、親の私からしたら歯がゆくもあり、愛おしくもあります。

これから大きくなるにつれて、少しずつその感情の振れ幅は小さくできるようになるのかもしれません。

でも今はそのとても不器用な部分を大事にしていってあげたいです。

中島佐知子(サチカメ)

田舎暮らしに憧れ、東京から愛媛(西条市丹原町)へ家族5人で移住。念願の自然に囲まれた暮らしを楽しみながら、フリーランスとして出張写真撮影、古民家宿運営サポー...

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