絵本をプレゼントするということ。
娘5歳の誕生日に、絵本をプレゼントしました。
そのとき、「絵本をプレゼントする」ということは、単にモノとしての「絵本」をプレゼントするだけではなく、それを読んであげる「時間」も一緒にプレゼントするということなんだなぁと腑に落ちたのでした。
ということをずっと書き留めておきたかったのですが、なんやかんや忙しさにかまけていたらあっという間に一ヶ月のときが経ってしまいました。
なかなかにスローペースではありますが、メモを見ながら書き起こしてみたいと思います。
誕生日の朝
娘の誕生日は金曜日、つまり普通に仕事に行かなきゃならない平日でした。だからプレゼントは夜に渡すつもりだったんだけど、「おはよう!」と起きてくるなり「プレゼントは??」という娘に、さすがに夜までガマンしろとは言えなくて(夫は説得しようとしてたけど)、渡すことにしました。
娘に私たち両親からのプレゼントとして選んだのは、お姫さまストーリーが10話くらい入った絵本。
かねてからシンデレラなどのお姫さまシリーズに興味があって、ぽつぽつと図書館で借りてきたりしていました。なので、この機会にプレゼントしようと!
*余談ですが、本当に欲しかったのは高橋真琴さんのお姫さまシリーズ。
シンデレラ|絵本ナビ : ペロー童話,高橋 真琴 みんなの声・通販
[高橋真琴さんのお姫さま絵本]
昔持っていて、私の中のお姫さまといえばこの絵!なのです。
でも現在は絶版になっていて、復刻版も出されているようですが、今は買えない状態です。
あー、実家に残っていればよかったのに。
渡したときの反応は、「ん?えほん?」といった感じ。キックボードとかメイクセットとかいろいろリクエストしてたから、少し期待はずれだったかな?
でも、渡して「おめでとう」と言った後に、「朝は忙しくて読んであげられなけど、あとでたくさん読んであげるね」と言ったら、その瞬間、にわかに表情が明るくなったのを私は見逃しませんでしたよ。
その日の夜
その日の夜、約束通り読み聞かせをしました。
娘は(ついでに息子も隣で)とても集中して聞いてくれます。わからない言葉をときどき質問してきたりしながら。気に入ったお話は何度もなんどもリピート。とくに「にんぎょひめ」「ラプンツェル」「シンデレラ」がお気に召した様子。
そんな日が何日も続きました。そんな日々を送る中で、「あぁこうして読み聞かせをする時間こそがプレゼントだったんだなー」と腹落ちしたのでした。
愛情=時間?
以前、何かの本で読んだのですが、心理学で「愛情」を定義するならば(どういうときに愛情を感じるか)、「その対象にどれだけの時間をそそいだか」ということらしいです。
その定義が正しいとすれば、「絵本を一緒に読む」という「時間」をプレゼントできた今回の誕生日はすごくナイスな選択だったんじゃないかな。
娘に親の愛情を感じさせる(という言い方もおかしいけど)面もだけど、私が親としての愛情をちゃんと持っているってことを認識するという意味でも(あぁこれもおかしな言い方だなぁ)。
当たり前にある日常のなかで、「愛情を持っている!」と感じられる機会はなかなかなくて。それはもう当たり前すぎるからなんだろうけど、「感じられない」のと「ない」のでは雲泥の差があるわけで。
今回、絵本をプレゼントしたことを通じて、私自身がそれを確かめることができて、なんだか安心したのでした。