子どもから学んだ「現状を変える」という発想。道徳の授業から。
少し前のことになるのですが、長男が道徳の授業で「マララさん」について話を聞いてきたそうです。
マララさんをご存知ですか?
わたしはこのとき話を聞くまでなんとなく知っている程度だったんですが、
マララさんは、2014年のノーベル平和賞を受賞された、本名マララ・ユスフザイさんというパキスタン人女性です。
女性が教育を受ける権利を訴えていたマララさんは、2012年、15歳のときにスクールバスで下校中に武装集団による銃撃にあい重傷を負ったのですが
奇跡的に一命をとりとめ、その後、2013年に国連で行ったスピーチが有名です。
おそらく授業ではこのスピーチを題材にしたんじゃないかと思います。
マララさんって知ってる??
この日、学童から帰ってくるなり、ただいま・おかえりの挨拶もそこそこに勢い込んで話しかけてきました。
「マララさんって知ってる?」
「『学校に行きたい』って言って、頭を銃で撃たれたんだって!」
「マララスピーチで検索してみて!」
そうかそうかと、夕食の準備をしながら話を聞く。
「へぇー、道徳の授業でそんなことを習ってきたのね。
で、マララさんの話を聞いてどう思ったの?」
マララさんを連れてきてあげたい
何気なく聞いた質問でしたが、それに対する長男の答えは、わたしにとっては衝撃でした。
「日本だとみんな学校に行けるけど、
マララさんの国では行きたくても行けないから、
マララさんを(日本に)連れてきてあげたいよ!!」
長男の答えを聞いて、そんな考えもあるのか!!!とガツーンと頭を殴られたような気分になりました。
遠くの国に住むマララさんを、まるで友達のようにとらえて、「オレが助けてやる!」みたいな意気込みを感じました。
現状を受け入れるか変えていくか
わたしがマララさんの話を聞いて一番最初に思ったことは
「日本だとみんな学校に行けるという
おかれた環境をありがたく思って
もっと勉学に励むべし」
だったのです。
基本的にわたしは「現状を受け入れる」というスタンスなんだと思います。「現状を変える」発想の長男とは、根本的に考え方の方向性が違うようです。
マララさんを連れてきてあげたい、困っている人を救い出すためになにか現状を変えてあげたい、という発想はわたしにはありませんでした。
一緒に生活して同じご飯を食べているのに、まったく違う人間なんだなぁと(今までもそう思っていたけど)あらためて痛感しました。
世の中のとらえ方が異なる人と話をすると、お互いの世界を広げられるようでいいですね。
それが親子でできることはラッキーだなぁと思います。