田舎には何もない?東京育ち移住2ヶ月目の私が見たこの土地の魅力
「東京に比べて、何もないでしょう?」
西条(丹原)にきてすぐの頃、地元の方と話していて決まって言われた言葉です。
たしかに、お店の数は少ないです。映画館や美術館などの施設も少ないです。お店に買い物に行ってもそろわないので結局Amazonでポチッなんてことも日常茶飯事です。
だけど私は逆に「これもある!あれもある!」という感覚でした。こんなにいいものがたくさん「ある」のに、地元の人たちはそれらが当たり前過ぎて「ある」とは思えていないのかも。うらやましい限りだなぁと思ったものです。
その気持ちは、移住して2ヶ月がたった今も変わっていません。
自然がたくさんある環境
まず私は、朝起きて、朝日を浴びられることに毎朝感動しています。
前のマンションはとっても気に入っていたのだけど、一つ難点を言うならば、リビングにつながるベランダが南西向きだったので午前中は電気が必要なほど真っ暗でした。
散歩などして外に出ない限り朝日は拝めなかったので、朝の太陽の光の眩しさで目覚める生活に憧れていました。
それから、夜空の星がとても綺麗です。
ちょうど8月半ばにペルセウス座流星群がきていたときに、みんなで夜空観察をしました。東京から同じ空を眺めていたとは思えないくらいの星数でした。
それからしばらくは、歯磨きのときわざわざ庭に出て星空観察していたくらい。天然のプラネタリウムがいつもそばにあります。
周囲にほとんど街灯がないので、満月の夜は月の光で窓の外が明るいこと、新月の夜は真っ暗なことを知りました。
子供の送迎で自転車を漕いでいると、山の緑が目に入ります。太陽や雲の加減によって、緑の色も無数にあること、季節が進むにつれて、その姿も刻々と変化していることを日々目の当たりにしています。
秋の色がたくさんあることも知りました。
今までは、秋といえば赤や黄色の紅葉というイメージでしたが、田んぼの黄金色、彼岸花の真紅、白・ピンク・濃ピンクのコスモス、緑から橙色へと熟していく柿のグラデーション、、、などなど、紅葉が始まる前から秋は始まっていました。
こういったものは、もちろん東京にもあったと思うけれど、とても見えにくくなっていたと思います。
今、外に出ればすぐ緑があるこの環境が、とてもとてもぜいたくだなぁと思います。
感謝の気持ち
ないものにフォーカスすると、「ない・ない」という負のオーラが出てくるような気がします。でも逆にあるものに注目すれば、感謝の気持ちが湧いてきます。
田舎暮らしを始めて、一番変化したのは「感謝の気持ち」を日々感じるようになったことかもしれません。
起きてから目覚めるまでの間にたくさんの自然に触れられて、家族がそばにいて、美味しいものを一緒に食べて笑える。これ以上のありがたいことはないと思っています。
私にとっては田舎暮らしが良い変化をもたらしていますが、決して田舎暮らしだけが正解と言いたいわけではありません。
きっかけはひとそれぞれにフィットしたものがあるはずです。誰もが「ある」ものにフォーカスできる瞬間が増えたらステキだなと思います。