自分らしい表現をするための材料集め。

「教材研究」と称して、いま、カメラの基礎本を数冊読み比べしている。

予算1万円を握りしめ(実際は財布に入れて)、今にも降り出しそうな黒い雲を見ながら電車に乗り紀伊国屋書店へ。10冊以上立ち読みしたうちの6冊を購入。二重にしてくれた紙袋の重みを感じながら帰ってきた。

なぜそんなことをしているかと言うと、「初心者の方がカメラの基礎から学べる講座」を作りたいと思っていて、その準備のため。

目的は、「基礎講座としての必要最低限の項目を押さえること」。

自分の頭の中にある項目だけじゃ抜けや偏りが出てくる気がしていて。でも、世に出版されている書籍ならば複数の人の目を通っているはずなので、参考にしてみようという考え。

まずは目次を開き、書き出してみた。うんうん。本によって挙げる項目に多少の差はある。が、基礎として大事な項目というのはおよそ絞れそうだ。

ぱらぱらとページをめくってみる。そんなに目新しいことは書かれていないんだけど、細かいところまで読んでいくと、期待した以上に勉強になることがたくさんあった。

見比べてみたおかげで、説明する順番の違いや、根底に流れている考え方や写真へのスタンスの違いが大きいことも発見した。これが、それぞれの著者(講師)の「味」になっている。

どの本もイラストや図が豊富でぱっと見は易しそうに見えるのだけど、文章を読むとバンバン専門用語が飛び出してくる。基礎本と言えども、意外とちゃんと仕組みを説明しているものが多かった。

専門的な小難しい言葉をなるべく使わない説明はできないものか、、、と考えていたけれど、専門用語なしで説明している本は一冊もなかった。

よくよく考えてみると、カメラのメニュー画面自体が専門用語のオンパレード!カメラの設定とひもづけるためには、小難しい言葉も出さざるを得ない。

そうか。ならば、私は翻訳者になろう。とっつきにくい専門用語を「つまり、こういうこと」「あなたに必要なのはコレ」と易しく変換して、ひもづけてあげられるような。そんなイメージが湧いてきた。

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講座作りも一つの表現。何か自分らしい表現をするためには、材料集めが肝心だ。

いい文章を書く人はいい文章をたくさん読んで言葉をストックしているし、いい絵を描く人は絵をたくさん見ている。写真も、料理も、なんでも同じ。

今回私は、関連本をもとに研究する、という形で材料集めをしてみている。

これらの材料をもとに、私ならどういう構成でどんな講座を作ろうか。また一から白紙に記してみよう。

土台としての基礎をしっかり学べて、かつ、私だからこそお伝えできることを盛り込んだ講座。

そんな講座を一日でも早くお届けできるように、コツコツと準備を積み上げていきたい。

中島佐知子(サチカメ)

田舎暮らしに憧れ、東京から愛媛(西条市丹原町)へ家族5人で移住。念願の自然に囲まれた暮らしを楽しみながら、フリーランスとして出張写真撮影、古民家宿運営サポー...

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