早朝の将棋一本勝負。

「お願いがあるの!明日の朝、早く起きたら1回だけ将棋やろう!」

改まって何を言うかと思えば意外なお願い。私はいつも家族が寝静まっているうちから起きて貴重な「おひとりさま時間」を満喫しているのだけど、「その時間を30分だけください!」と懇願されては首を縦に振らざるを得ないよね。

というわけで、早朝3時半から4時まで、本気手加減なしの1本勝負!

長男は一つのことにどハマりするというよりは、いろんなことに興味があって何でも手を出すタイプ。

将棋も数ある興味関心のうちの一つで、去年の秋くらいから突如ブームが来て、すぐに去り、年明けからまたブームが来たように見える。

学校の図書室で「序盤の指し方」「中盤の指し方」といった指南本を借りてきて、それを片手に駒を打つ。

私は、小学生の頃、やはり将棋をよくやっていた時期があって、父親やきょうだいたちと毎週末のように勝負していた。でも本を読んで研究するまではしなかった。

長男が借りてきた本をパラっとめくってみると「〇〇戦法」と名のつけられた攻め方がいくつも載っていて、「そうか、将棋にもある一定のお決まりみたいなものがあるんだな」と妙に納得した。

序盤の駒の進め方っていつもよくわからなくて、相手が打つのをマネしてみたり、とにかく適当に動かしていた。

こういう戦法をいくつか知っていると、序盤から考えながら打てて、自分でコントロールできることも増えて、より将棋が楽しくなるだろうなと思った。

果たして勝負は、、、、私の勝ち。

まだ小学生には勝てる、とちょっとホッとしたのが正直なところ。戦略なしの行き当たりばったりだから、いつか勝てなくなる日がきそうだ。

こっそり本を読んで私も研究しようかな? と思ったら、もう図書室に返してしまっていた。

中島佐知子(サチカメ)

田舎暮らしに憧れ、東京から愛媛(西条市丹原町)へ家族5人で移住。念願の自然に囲まれた暮らしを楽しみながら、フリーランスとして出張写真撮影、古民家宿運営サポー...

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