まさに視点の違いが現れた!こどもフォトグラファーWS。

「こどもフォトグラファー1dayワークショップ」の詳細レポートです。

参加者は、5歳の女の子とお母さん、うちの娘(6歳)でした。

1. 一眼レフカメラってなーに?(仕組みと使い方)
2. 外に出てたくさん撮ろう!(実習)
3. ぼくのわたしのベストショット発表会

の3部構成で、「学んで、撮って、見て」という写真のおもしろさをぎゅっと詰め込んだ内容でした。

1. 一眼レフカメラってなーに?(仕組みと使い方)

最初に店内で「カメラのしくみ」と「カメラの持ち方」について説明しました。

写真:参加者ご提供

今のこどもって、スマホなどで写真を撮ること自体は慣れていますよね。でも「ボタンを押したら写真ができる」という感覚なんじゃないかなと思います。

その「ボタンを押す」から「写真ができる」までのしくみとプロセスを知ってもらうこと、なんとなくでも頭の中でイメージができることを目標にしました。

こどもに教えるに当たって、どういう言葉を使って、どういう順番で説明しようかと実はすごくたくさん悩みました。

何を説明するか?というより、何を説明しないか?と決めるということですかね。どんどんと枝葉を切り落とす作業でした。

どこまでもわかりやすくシンプルに、でも正しく、大事なことはちゃんと伝えたい。この作業って本当に頭を使うし、難しいです。

写真:参加者ご提供

真剣に聞いてくれてうれしい。

「絞り・シャッタースピード・ISO感度」のそれぞれの値と明るさ、効果などが直感的にわかるようなカードをお渡ししました。

写真:参加者ご提供

細かい説明までは時間内にはできないので、今回は参考程度に。今後撮る際の復習に使ってもらえたらと思います。

説明しながらも、伝わっているかときどき不安になりましたが、最後の感想でこんなことを書いてくれました(お母様が代筆)。

暗いと撮れないと知りました。(公園でも)人も地面も虫も遊具も暗いと見れなかった

ちゃんと伝えたことを理解してくれて、かつ実際に外に出た時に自分の目で確かめて落とし込んでくれたようです。

2. 外に出てたくさん撮ろう!(実習)

次に歩いてすぐの公園へ移動して撮影タイム。テーマを「わたしの発見!」として、公園内で見つけた発見を撮ってもらうことにしました。

ここで伝えたかったのは、カメラを向ける前に、まず自分の目で見ることの大切さ

順番として、最初に目で見て「あっ!」と感じた発見があって、この発見をどう他人に伝えよう?と考えて、そこではじめてカメラを向ける。その流れを体験してもらいたくて、このテーマにしました。

すごく暑くて、蚊も多く、こども達にとっては厳しい条件になってしまいましたが、ときどき休憩をはさみながら30分ほど撮影しました。

最後に「お互いを撮る」ということで、こども同士が順番にカメラを向け合い撮影。カフェに戻りました。

3. ぼくのわたしのベストショット発表会

「発見」と「お互いを撮る」でそれぞれ一枚ずつ選んでもらって2L版にプリントしました。

写真:参加者ご提供

カメラの液晶モニターで見て終わり、というやり方もあったかもしれませんが、やっぱり「撮って楽しかったね」で終わりにしたくないという思いがあって、プリントすることにはこだわりました。

あとちょっぴり紙質にも。写真教室で作品作りをしていたときに、写真用紙によって色の出方や作品の印象がまるで違ってくることを目の当たりにしていたので、少しでもいい体験をしてもらいたくて、ちょっとだけ質のいい紙を用意しました。

プリントしたものをみんなで見てみると、液晶で見ていた時の何十倍も感動がありました。

参加者の女の子の作品

娘の作品

二人は、たまたま同じ遊具を撮っていたのですが、撮る場所や遊具との距離感、アングルなどによって、まったく違うものに見え、まさしく視点の違いが写真となって現れていました。

うーん、おもしろい。

参加者のお母様にはこのような感想をいただきました。

親として教える時のレベル感が分からないので、参考になりました。こうして教わると大人でもハードルの高い一眼のマニュアルモードに”すっ”と入っていけたのに驚きました。持ち方もずいぶん慣れたみたいなので、今後もカメラを持つのを心配しすぎす、託したいと思います。

とても素敵な感想をありがとうございます。

「カメラを託したくなった」という気持ちの変化がうれしいです。これを機に親子のコミュニケーションの一環としてカメラが活躍してくれると、さらにさらにうれしいなぁと思いました。

全体的な感想

今回、集客という面ではうまくいきませんでしたが、その分、人に集まってもらうためにわたしにできること、やるべきことがまだまだたくさんあると気づくキッカケにもなりました。

一方で、参加者は1組でしたが、わたしのモチベーションの方はそれでガクッと下がるということもなく、準備も本番も楽しく迎えることができました。

一度に何人の人に教えたとしても、それは「1:多」ではなくて、あくまで”「1:1」が多ある”というイメージがわたしの中にあります。

そんなふうに、よりきめ細かく、お一人お一人を見ていける講座作りを今後も目指していこうと思います。

まずは、初めてのこども向けワークショップを無事に開催できたことを称えつつ、いろいろ出てきた反省点は次に生かしていきたいです!

ワークショップの後は、たまねの夏祭りを満喫しました。これはまた別レポートでご紹介します。

本当に、素敵な人と愛にあふれた空間でした。


なかじまさちこ(サチカメ)

田舎暮らしに憧れ、東京から愛媛(西条市丹原町)へ家族5人で移住。念願の自然に囲まれた暮らしを楽しみながら、フリーランスとして出張写真撮影、古民家宿運営サポー...

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