露出を決める二大役者は「絞り」と「シャッタースピード」
「露出(ろしゅつ)」を決める大事な要素である「絞り」と「シャッタースピード」のお話です。
お風呂にお湯をためる場合
お風呂にお湯をためる場面を想像してみてください。(生活感あふれるなー笑)
お風呂では、①どのくらいの量のお湯を、②どのくらいの時間注ぐかによって、お風呂にたまる湯量が決まります。
蛇口をひねってたくさんの量のお湯を出せば出すほど、また、注ぐ時間が長ければ長いほど、お湯はたくさんたまります。
具体的に考えましょう。
120リットルのお湯をためたい場合。
毎分5リットルだけ出るように蛇口をひねれば24分で、毎分10リットルだけ出るように蛇口をひねれば、半分の12分でお湯がたまりますね。
今日は急いでいるから3分で沸かしたい!と思ったら、毎分40リットル出るように蛇口をひねらなければならないし、
タイマーが鳴ったのに止めるのを忘れてお湯を注ぎ続けていたらいつかあふれます。
それと同じことをカメラでもやっているんです。
カメラの場合
さてこれをカメラの話に置き換えてみると、
カメラの場合は、①どのくらいの量の光を、②どのくらいの時間注ぐかによって、「露出」が決まってくるわけです。
露出を決める二大役者
①光の量、②光の時間を決めるカメラの機能はなんでしょう??それが、、、
なんですね〜。(やっと出てきた!絞り&シャッタースピード。笑)
さっきのお風呂の例を思い出してみると、絞り(①)とシャッタースピード(②)はかけ算の関係にあることがわかります。
「露出を上げたい」と思ったときにどうやったらいいでしょうか。
ここまでの知識で考えてみましょう。
やり方はふた通りあって、
すればいいわけですね〜。
露出を下げたい場合はこの逆。かんたん!
役者たちのもう一つの顔
ここまでの話は単純な算数みたいな話、①×②の答えがうまく出るように適当に組み合わせればいいのね!
で話が終わればいいのですが(笑)、もうひとひねり、あるんですね〜。
さすが二代役者、それぞれにもう一つの顔を持ってるんです!!
①絞りは「ボケ」、②シャッタースピードは「ブレ」というもう一つの顔を持っています。
これは写真の「表現」に直結するところなので、撮る人がどう撮りたいかによって設定を決めるところです。
「ボカして撮りたいぜ!」というときには、絞りを「開ける」=光をたくさん取り込む方に設定します。
すると必然的にシャッタースピードは「速い」方に設定することになります。
あるいは「水が流れるように撮りたいぜ!」というときには、シャッタースピードを「遅い」=光を取り込む時間を長くする設定をします。
(カメラは、シャッターが開いている間の動きを全部写し込んでくれます。)
すると必然的に絞りは「絞る」ことになるので背景はボケにくくなります。
つまり、「どうやって撮りたいか?」「なにを表現したいか?」が決まらないと、①×②の組み合わせの正解は導き出せないわけなんですね。
そこが最初は頭を悩ませるところでもあり、カメラのおもしろさでもあると感じています。
唯一の、コレ!と定められた正解はなく、あくまでそれは撮る人それぞれの中にある。
撮りたいように撮ることが「正解」になるって、ステキだなっていつも思っています。
*
次回は、「撮影モード」の話をしようかなと考えてます。
ピントのことで追加で書きたいこともあるので、近いうちに書きます。
おたのしみに!