フリーランスになって浮上した「土日に働くか問題」の一旦の決着について。

一昨日までは100日連続更新を達成するためにちょっぴり寝不足感が溜まっていたので、達成した昨日はもう更新はせず早めに寝ることにした。

するとちゃんと早めに目が覚めるもので、今こうしてブログを書いている。

また朝型へシフトできたらいいな。

出張撮影を始める前の想定

個人事業主になって丸一年が経ったけど、わたしにとって、というか、家族にとっての課題として「土日に働くか問題」がある。

個人向けの出張撮影というお仕事をしていて、ファミリーの休日である土日に依頼の需要が多いのはご想像いただけると思う。

わたしもそのことは十分に想定して、覚悟してこの仕事を始めた。

実は、出張撮影の仕事に興味を持ち始めた何年か前に、ある女性フォトグラファーさんに話を聞きに行ったことがある。

その方は子育てをしながら活躍されていて、旦那さんは企業にお勤めされていた。

一年間の流れを伺うと、需要の多い11月付近はほぼ休みなく働き、逆に閑散期の2月はゆったりしている、とのこと。

繁忙期は土日もフル稼働なので、お子さんたちのことは旦那さんが一手に引き受けてくれていて、旦那さんの協力が欠かせないとおっしゃっていた。

そんなイメージを持って、わたしもこの仕事に足を踏み入れたので、土日フル稼働まではいかないにせよ、多少忙しくなる想定はしていた。

だし、そうなるよ、ということについて、あらかじめ夫婦でも話をして、夫も理解してくれていた。少なくとも、わたしはそう思っていた。

始めてぶつかる土日に働くか問題

実際に仕事を始めてみると、やっぱり土日を中心に依頼が入ってきた。

この記事を書くにあたり去年の手帳を見てみて驚いたのだが、ほぼ毎週土日に撮影の仕事が入っていた。

もちろん1件や2件の依頼なので、それ自体は短時間で終わることもある。でも撮影したら現像作業は付きもので、現像をいつやっていたかの記録はないけれど、合間を縫ってこなしていたんだと思う。

それに加え、子どものサッカーの応援とか、謝恩会の係の仕事とか、PTAの集まりとかもあったみたいで、去年の今頃のわたしは一体いつ休んでいたんだろう?

スタートダッシュでいきなり高尾山を走って登ろうとするような感じ。

たぶん相当しんどかった。

でも、どこかに前述の先輩フォトグラファーさんの例が頭にあるので、「出張撮影フォトグラファーならこんなもの!」と、そのイメージに必死に食らいついていたような気がする。

ただ、その先輩フォトグラファーさんと明らかに状況が違ったことは、夫の機嫌が日に日に悪くなっていったということ。

もちろん、先輩フォトグラファーさんのことは断片的にしか知らないので本当のところはわからないけど、旦那さんは奥さんの仕事を理解して、この時期だけはと協力体制に入ってくれてる、というようなお話だった。

うちも「そうなるかもよ」という話はしていて、理解していたつもりだったけど、お互いの覚悟のレベルが全く異なっていたようだ。

どのくらい険悪だったかというと、11月の結婚10周年はスルーだったし、年末頃には「離婚してほしい」と言われるくらいには危機的な状況だった。

その頃、夫も転職したてで環境が変わり、月1〜2回は日曜日も丸一日研修だったりしたから、気持ち的にも余裕がなかったのか、家の中ではいつもピリピリしていた。子どもにも対しても当たりがキツかった。

そんな状況だったから、「離婚」という文字を見て、もうご機嫌を伺わずに済むかもしれないと想像し少しホッとしている自分もいた。そのことに気づいて相当ヤバイなと思った。

家族と向き合った時間

だから、年末年始は意識的に家族と向き合うことにした。

そしたらやっぱりここが、家族が、わたしの原動力だということが腹落ちした

ここが揺らいでしまうと、何もかもが崩れてしまう。

まずは、家族の基盤を整えた上での仕事のバランスを取るようにシフトしていった。

家庭と仕事のバランスを見直した期間

「シフトした」なんてさらっと書いたけど、実はそんなに器用な人間じゃない。

一旦、土日の撮影依頼は一切受けない、という極端なことをした。

家族の時間を大事にしたいという思いを強く意識すると、家族と過ごせる時間を返上してまでする仕事にどれほど意味があるのか??と、これまた極端な考えになってしまっていた。

「バランスとる」なんて言葉とは相当縁遠い、0か100かみたいなことをやってみていた。

それに、自分がいまいる家族が良い状態でないのに、他人様の家族写真を撮る資格なんてあるのか!いい写真なんて撮れるはずがない!いっそ家族写真からは手を引こうかとさえ思う日もあった。

家族写真にこだわらなければ、平日に需要がある分野に絞ることができたらうまくいくんじゃないか?とも考えた。

それとは別に、夫の提案で、夫婦の話し合いの時間を定期的に持つようにした。

話をしてみると、夫の仕事のことで知らないことがたくさんあった。たぶん、向こうも同じように思っているだろう。

何も知らないで、何も伝えようともしないで、お互いにプンプンしていたと思う。

そうして、家族となるべく多くの時間を過ごすようにして、会話をするようにして、わたしが写真を仕事にする意味をたくさん考えていく中で、やっぱり目の前の家族との時間を大切にしよう、それによるわたし自身の気持ちの充実をまずは優先しよう、という気持ちに揺るぎがなくなった。

本当に長く悶々とした日々だった。

現在の働き方

そんな日を経て、また秋が来た。

ありがたいことに、友人や友人からの紹介で夏前から七五三撮影のお問合せをいただき、ひとつ、またひとつと土日の予定が埋まっていった。

でも今年は去年とは違う。

あらかじめ家族の予定を入れた。

「この日に仕事が入ったら、この日は休む」という、自分なりのルールも設けた。

単価を上げた。

夫にはなるべくいろんな情報を共有するようにした。

去年の反省を生かしてやり方を変えたおかげで、いま少し忙しいけれど、心は消耗していない

今できるわたしの仕事は数をこなすことではなく、一件一件に気持ちを込め、同じように家族にも心を配ること。

わたしがトータルで充実していることが、いい写真を撮れることに必ずつながっていく。

それを信じて、その時々の最適な自分なりのペースを守りながら進んでいこう。

中島佐知子(サチカメ)

田舎暮らしに憧れ、東京から愛媛(西条市丹原町)へ家族5人で移住。念願の自然に囲まれた暮らしを楽しみながら、フリーランスとして出張写真撮影、古民家宿運営サポー...

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